渡辺篤(受講生) VS 浅野潤(ELC代表)

35歳にして上海で中国語留学をスタート。中国との出会いは4年前の新彊ウィグル自治区。2008年4月から中国語を勉強し始め、2008年9月、ついに会社を辞めて単身上海に乗り込んだ。そこから約半年の中国語の集中学習。

2009年4月、これまで学んだ中国語を使って上海で起業しようとしている元鉄道運転士の渡辺篤が、ELC卒業を機に中国語そして中国への熱い思いを語ります。お相手はもちろんELCの代表の浅野潤。スペシャルインタビューです。

中国に興味を持ったきっかけ

浅野:いやぁ、お疲れ様でした。
渡辺:お疲れ様でした。
浅野:結局、何ヶ月間勉強したんかなぁ、ナベさんは
渡辺:最初にELCプチ留学に来てから数えると1年になりますね。
   去年の今頃ですから。
浅野:そうか。で、9月の全日制コースからだと約半年ですね。
渡辺:そうなりますね。
浅野:半年でよくここまで話せるようになりましたね。中国語。
渡辺:ELC純度100%ですからねぇ。


浅野:まず中国に興味を持ったきっかけを教えてもらいましょか。
渡辺:2004年に新彊旅行に行ったのが中国とのかかわりの最初です。

        同時の同僚との二人旅でした。その同僚が少し中国語は話せた

       ので、彼が中国語担当、僕は英語担当でしたね。

浅野:新彊って中国西部のイスラム的な場所やね。なんでいきなり
   そんなハードな場所を選んだの?
   例えば北京とか上海とか有名でメジャーな場所も沢山あるの
   に。
渡辺:駅の旅行会社のパンフレットで、タクラマカン砂漠の写真を
   見かけたんですよ。僕の旅というものの考えの中に、「想像
   できないような光景を見る」というのがあるんですよ。例え
   ばアメリカの観光名所ってだいたい想像できるじゃないです
   か。ハリウッドの映画でもいくらでも観れるし。でも、タク
   ラマカン砂漠って想像できなくて。だから行ってみたかった
   んですよ。
浅野:想像できないから見てみたい。なるほどねぇ。

 

 

浅野:2008年に新彊に行って中国語に触れたわけやけど、その後す
   ぐに中国語を勉強しよう!という気持ちになったの?
渡辺:いや、すぐではないですね。実際、英語の勉強も途中でした
   し。
浅野:じゃあその後、昨年4月にELCにプチ留学に来たときは、もち
   ろん2004年に行った新彊旅行のことも経験としてあったと思
   うけど、上海に来たという理由は何かな?
渡辺:あぁ、それはすごく明確なんですよ。桂林という場所に2週
   間ほど行きたかったんですけど、今度の旅は以前一緒にいた
   同僚が都合で来れなくて、僕の一人旅だったんです。だから
   中国語はまったくダメですよね。英語がどこまで通じるのか?
   と不安があったので、まず2週間の休みのうち、最初の半分
   ぐらいを中国語の勉強の時間に当てようと思ったわけ
   です。それで、短期留学できる学校をネットで探していて、
   ELCにたどり着いたわけです。
浅野:前半の中国語の勉強を、北京とか他の地域にしようかという
   選択肢はなかったの?
渡辺:北京という選択肢はなかったですけど、ひとつ迷ったのは広
   州ですかね。もし広州に中国語スクールがあれば、広州に行
   ってましたね。目的地の桂林に近いから。
浅野:なるほど。そっか広州は桂林に割と近いもんね。

ELCとの出会い

浅野:そのときにELCに決めた理由ってのがあれば参考までに教え
   てくださいな。
渡辺:まあ、5日間っていう短い留学でも受け入れてもらえるって
   事と、あとコマ単位での支払いだから明瞭会計だなって思っ
   たことですね。
浅野:融通が利きそうな感じ?
渡辺:それは思いましたね。(笑)


浅野:で、結局桂林行ったんやったけ?
渡辺:それが行ってないんですよ。結局2週間中国語を勉強してし
   ましました。(笑)
   それぐらいインパクトがあったわけですよ。レッスンが。
   日本で英語のレッスンにも通ってましたけど、日本で週に1
   回ぐらいやってるって所詮お稽古じゃないですか。
   上海に来て中国語を勉強すると、教室を出ても街に出ても中
   国語で、覚えた言葉がすぐ使える。これは刺激的でしたね。
   だから桂林はやめてずっとレッスンしてました。
浅野:広州までの航空券はどうしたの?
渡辺:有効期限があったから、今年の春節に使いました。広州経由
   で名古屋に帰っただけですけど。(笑
浅野:一般的なサラリーマンにとって2週間って休みはなかなか取
   れないでしょ?当時ナベさんは電鉄社員だったわけで、どう
   やって取ったの?2週間の有給休暇。
渡辺:僕たちの業界はちょっと特殊かもしれませんが、有給休暇完
   全消化が義務付けられているんですよ。基本的にいつ使って
   もいいんですけど、年度末になると会社が勝手に決めちゃう
   んで、なるべく早めに計画するようにはしてましたね。あと、
   僕たちは2週間のうち5日間が休みなんです。だから有給と普
   通の休みをくっつければ2週間ぐらいなんとかなるわけです。

浅野:なるほど。ちょっと特殊な業界やからね。鉄道の運転手って
   のは。
渡辺:まあそうですね。僕の場合は旅行が好きなので、なるべく休
   みを貯めておいてまとめて取って長期旅行に充ててました。
浅野:その時(4月に2週間プチ留学に来た時)上海に来て、持って
   きてよかったと思ったものはなんですか?

渡辺:やっぱパソコンですかね。中国は思ったよりネット回線が充
   実しているので、情報収集には欠かせませんね。ホテルや食
   事の場所とかを探したりするものパソコンやモバイルツール
   があれば非常に便利です。本でもいいんですが、やっぱり情
   報が古いですからね。
浅野:中国って、ネットとか通信面は意外と進んでるもんね。中国
   に来たことがない人は意外に思うかもしれないけど。
渡辺:そうですよね。日本人は中国のこと過小評価してると思いま
   す。
浅野:そうそう、意外と進んでるよね。
渡辺:ええ。本当に。

中国語の勉強と上海生活

浅野:2008年4月に来たとき、午前中は中国語のレッスンをしてま
   したけど、午後からは何してました?
渡辺:そうですねぇ。最初に来たときは目に映るものすべてが新鮮
   でしたから、午後からはずっとブラブラと歩き回りましたね。
   夜遅くまで。
浅野:観光やね。
渡辺:観光というか、散歩かな。
浅野:ナベさんは散歩大好きやもんね。


浅野:で、2008年4月に初めて中国語を勉強しだしてから、まあ1年
   になるわけやけど、この1年を振り返って、「中国語のココ
   が難しい」っていう点はあるかな?たとえばナベさんは英語
   もそこそこ話せるけど、英語と比べて中国語は、とかでもい
   いよ。
渡辺:中国語特有の難しさは、やっぱり発音ですね。発音がそこそ
   こできなければ、全く伝わらないし。短期間でこういうもん
   だって言われても、頭も体も理解できないんですよね。消化
   できないっていうか。2-3週間で発音を覚えるってのはなか
   なか難しいですね。これは中国の日常生活の中で、たとえば
   テレビとか街で聞こえてくる中国語を体の中に取り込まない
   となかなか理屈では消化できないですね。
浅野:そうですよね。発音は特に日本人にとっては大きなハードル
   ですよね。


浅野:中国に暮らしてみて、中国に来る前を印象が変わった点はあ
   ります?
渡辺:中国に来る前は、「中国人は日本人が嫌いじゃないか?」と
   いう先入観があって、不利益を受けるんじゃないか?なんて
   思ってましたけど、実際はそうじゃなくて優しいですよね。
   中国人って。僕は特に人とのコミュニケーションが得意だか
   ら自信はあったんですけど、あんまり親切なんで拍子抜けし
   ましたね。日本人とか中国人とかそんなに過敏じゃないです
   ね。
浅野:そうね。好きでもないし、嫌いでもないんちゃうかな?
渡辺:大好きじゃないでしょうけれど、あんまり偏見はないですね。
   割り切ってる感じもします。


浅野:ナベさんは、昨年の9月から仕事をやめて中国語の勉強に集
   中したわけやけど、ここ半年の中国語学習の達成度とか満足
   度に関してはどんな感想を持ってますか?
渡辺:まあ、僕の場合はELCの全日制コースに入って勉強したわけ
   ですけど、もっと追い込めたかな、とは思います。
浅野:相当勉強してたイメージやけどね。まだまだ追い込めた?
渡辺:例えば、全日制コースは午後3時に終わりますよね。朝から6
   コマレッスンを受けているわけですから、すでに相当疲れて
   いて、3時に終わったらとりあえず休憩したいわけですよ。
   だから散歩に行ったりパソコンしたりクラスメートと遊んだ
   りしてしまうわけ。それで夕食を食べて8時とか9時に寮に帰
   って明日の予習をするわけです。全日制コースの場合は予習
   が大事なので予習は欠かせないんですが、やっぱり復習する
   時間をもう少し取ったほうがよかったかなと思っています。
浅野:そっか。でも中国人学生との相互学習もやってたよね?だか

   らほぼ中国語漬けの毎日やったね。この半年は。
渡辺:そうですね。相互学習は会話力を鍛えるのにちょうどよかったです。


浅野:ちょっと総合的な話に移るけど、こういう留学という形で35
   歳から生活を一新したわけやけど、どうですか?よかったで
   すか?
渡辺:それはもちろんですね。
浅野:いろいろあるよね、大人になってから留学するってことは。
   人生も大きく変わるし、新しい方向に一歩大きく足を踏み出
   すわけやからね。どういう風によかった?
渡辺:実は前からこういうことを目指ていて、会社の先輩とかにも
   いいアドバイスを受けていて、こういう風に進路を変えたい
   と思ってましたから。家族にもいつかはチャレンジするぞ、
   って宣言してましたから。
   怖かったのは、チャレンジせずに後で後悔することでしたか
   ら。なによりもこのタイミングでチャレンジできたのがよか
   ったですね。
浅野:35歳からの、っていうことに対しては?
渡辺:年齢は関係ないと思うんですよね。大事なのは変えたいとい
   う自分の気持ちを大事にすること。そう思います。
   よかったねと思う点は、ELCに中国語を勉強しに来る人の学
   習意欲の高さが、だいぶ刺激になりましたね。短期で来る人
   も長期で来る人も、みんな目的意識を持って取り組んでいる
   のにすごく啓発されましたね。
   大学でのんびり留学をやっている人とはぜんぜん違う感じで
   すね。勉強するにあたって、周りの環境は大事ですね。

今後は上海で仕事をします。

浅野:今日でELCを卒業するわけやね。ナベさんの場合は仕事を辞
   めてきているわけやけど、ざっくりでいいから今後はどうす
   るか?っていう目標を教えてくれる?
渡辺:この半年で上海で知り合った人たちが沢山います。そういっ
   た人たちと一緒に、上海で新しいビジネスを作ろうと考えて
   います。まだアイデアの段階のものですけど、2つ3つある
   ので、なんとか形にしていきたいなと思います。
   5年、10年先に今考えているビジネスが5倍、10倍のスケール
   になればそれが理想ですね。
浅野:これは私も興味があるし、ちょっとナベさんよりも先に上海
   でビジネスを始めたので、いろいろとアドバイスできると思
   います。是非、頑張ってください。


浅野:最後にちょっと宣伝っぽくなるんですけど、ELCに一言お願
   いします。
渡辺:僕は半分スタッフみたいに扱われてるから、なんとも言えな
   い(笑)ですけど、ELCには愛着が人一倍あるので、ますま
   す発展して欲しいですね。でも商業チックに金儲けに走らず
   (笑)、フレンドリーな感じを継続して欲しいです。
浅野:今のスタイルで生徒数を増やしていけるように頑張ります!
   お互いに上海で頑張りましょう。

                                                 (2009年4月16日 ELC A4教室にて)

 

 

 

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コメント: 1
  • #1

    小田部 優 (月曜日, 28 7月 2014 12:23)

    代表の浅野潤氏へ連絡願います。

    赤木さんが先週24(金)に急性心不全で亡くなりました。

    葬儀は27(日)に大阪・吹田で行われました。

    メールにも送ったのですが、伝わらなかったらと思い

    こちらでも、連絡してみました。

上海中国語学校漢院

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